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安全ブログ

2018.01.12

【Vol.20】高齢になるほど自信過剰? 高齢運転手の不思議な心理特性とは

安全・組織コンサルタント、
株式会社イエス,アンドの代表、森川美希が、
全国を駆け回って「安全」と、「安心な笑顔」をお届けする1週間!

『週刊・緑のアイツ』Vol.20をお届けです!

こんばんは!
合言葉は、『今日もご安全に!』
あなたに、自然と安全を守ってしまう行動力をインストール!

 「社長のコラム、私、楽しみにしているんです」

 「ありがとうございます。文章を書くのは得意と思っていたのですが、なかなか難しいものですね」

 「毎回、テーマはコミュニケーションですが」

 「はい。多くの事故は、コミュニケーションを円滑にすることで防ぐことができる、というのが私の持論ですから」

 「そこを、今日は改めて伺うということで、……まずはインタビュー、よろしくお願いいたします!」

日常モードに戻ってきました! 早速、お客様のもとへ伺います!


 「今週から、通常モードに切り替わっていらっしゃいますね!」

 「はい。私も早速、福岡を離れて、お客様のもとへ伺っていますよ」

 「道路の感じが平常モードになりました!」

 「そうですね。人の流れや交通機関の動き、走っている車両の種類、時間帯、休日はみんな違います。慣れた博多や天神の道も、平日と休日では道路の雰囲気が変わりますね」

 「社長も、早速交通安全祈願ですね」

  「お客様と一緒に、交通安全を祈願してきました」

  「成田山ですね。ご祈祷を受けたお札を頂いて、清らかな心でハンドルを握ると無事故でいられるそうです」

  「成田山は全国的に有名ですね。私も、今回お札を頂いてご祈祷を受けてきましたよ」

  「お祈りで無事故になるんでしょうか…」

  「疑っていますね? でも、お祈りが直接効く、という部分よりも、『なにかきっかけがあるたびに安全を思い出す』という姿勢が重要なのだと思います。気持ちを切り替えて、また無事にここに来ようと、ハンドルを握る時に思いますよね」

 「確かに、お守りを頂いたその手で、交通違反をしようとは思わないですね」

 「お守りを見るときに、ふと、『気を付けよう』と思い出す。自分や人のステッカーを見て、交通安全の文字を思い出す。これだけでも、十分すぎるほど効果があります」

 「そうですね。 お客様も、皆様も。全ての方がご安全に過ごせますよう…!」

  「はい。気持ち新たに、ますます、我々も精進してまいりましょう」

私もあなたも、年齢を重ねていく。 だからこそ、気を付けていたい変化と、大事にしたい『あれ』…とは?


 「今週も、高齢者の方の交通事故がニュースになっていましたね…」

 「やはり高齢化と、それに伴う事故の増加は業界全体の課題です」

 「高齢になったら、一律にある年齢で免許を返納すべきだ! …なんて意見もありますね」

 「シビアな意見ですね。でも、車が無いと生活できない地域に暮らすお年寄りには、死活問題です」

 「確かに。公共の交通機関が発達していない過疎地域にこそ、お年寄りは多いですよね」

 「同じ年齢でも、運動能力や認知能力の差がずいぶんありますから、一概に何歳で返納する! とは決めにくいものです」

 「高齢の方が事故を起こすとき、①視覚の衰え ②情報処理の衰え ③運転に対する独特の心理 があると言われています」

 「前回も触れていましたが、①見えにくくなって、危険に気づくのが遅れる傾向にあること、②気付いても、その危険に対応する能力が落ちること、で事故につながりやすい傾向があるのですよね。では、この、③の運転に対する独特の心理、というのは何ですか?」

 「実は、高齢者の方は、車の運転について「自分は大丈夫だ」と自信を持っている割合が、年を重ねるごとに増える傾向があるんです」

 「え? 高齢になるほど、自信があるんですか?」

 「岩手県立大の元田良孝名誉教授(交通工学)が調べたデータでは、60~70代では5割、80代では6割を超える方が、『自分は大丈夫』と思っているといいます。長期間事故を起こさずにいた経験と自信があるでしょうし、高齢になった自分自身を甘く評価している部分もあるのかもしれませんね」

 「そんな! じゃあ、自分の機能の衰えに気づかないまま運転する人が増えるんですか?」

 「そうならないためにも、私たちは 『適性診断』を十分に活用してほしいと思っています。運転能力の衰えは、結果にちゃんと現れます」

 「でも、プロドライバーしか受診できないのでは…」

 「一般の方にはなじみが薄いかもしれませんが、運転に関する適性能力を診断する検査にはたくさんの種類があるんですよ」

マイク 「一般の、白ナンバーの私でも受けることが出来るんですか?」

 「はい。ネットで検索すれば、いくつか種類が出てきます。また、プロドライバー向けの適性診断も、白ナンバーの皆さんも予約すれば受診できますよ」

 「それは何が分かりますか?」

 「この診断では、ドライバーの性格、運転態度、認知・処理機能、視覚機能などについて、心理及び生理の両面から調べます。加齢による変化もわかりますから、3年に1回ぐらいの受診が良いと言われています」

 「ほかにも、プロの方が受ける診断には、初任診断、適齢診断、特定診断…色々ありますね」

 「事業所は、義務として受診させなくてはいけません。せっかく受けるのですから、アドバイスをしっかり読み込んで、自分の運転技能の変化を感じて頂きたいですね」

 「でも…。運転に自信を持っちゃっている、困ったベテランの方もいるのでは…?」

 「そういう時こそ、事業所にいらっしゃる安全管理者の方や、私たちのようなコンサルティングの人間が関わるんです。適性診断を受けた結果を見ながら、ドライバーの方の運転への意識を高める関りが出来ますよ」

 「ここ、出来て無いよね! なんて言うと、へそを曲げそうですが…」

 「長年、経験を積んできた方は、それだけの実力があります。指摘ばかりの面談ではなく、自分から安全になろうとする気持ちを作り出す面談が、管理者の方にも出来ますよ」

 「高齢の方は、困った存在ではない…?」

 「もちろんです。年齢の壁は、いずれ自分達が通っていく道でもあります。何より、ベテランドライバーは、貴重な労働力としての側面も否定できません」

 「長く安全に運転していくためにも、適性診断を上手に使ってほしいですね」

 「はい。衰えをカバーする知恵と経験を、ベテランの方はお持ちです。やみくもに出来ないと決めつけて制限するよりも、どこかで運転をやめるという線を引きつつも、お年寄りの方でも安全に運転できる方法や技術を開発・模索していきたいですね」

 「では…、今週もこのあたりで。 皆様、ご安全に~!」

(イエス,アンド事務局)

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