2018.08.14 組織マネジメント

その人の世界は、その人だけのもの

子どものころ
小学校の塾の帰りに
先生から言われた言葉が衝撃的でした。

「僕が見ている○が
・君の目玉が見ている○と
・同じ○かどうかは
・どうやったって分からない。」

はじめは理解できず、
質問もできずに黙っていました。

「僕が見ている、この○という形は
・『マル』と名付けられているけど
・君の目玉にどう映って、
・君が、どう見えている形を
・『マル』と呼んでいるのかは
・僕には
・どうやっても分からないんだ。」

「先生、本当！
・私の目玉を通して
・私が見ているものを
・まったく、そのままに
・先生に見せることはできないね。」

「そうなんだ。
・世の中には、そういうことが
・たくさんあると思う。
・自分の目で見たものが
・確かではないこともある。」

その言葉は、ときおり
私の脳裏に浮かんできます。

目で見えるもの、見えないもの、
物理的なモノだけではなくて

起きた事実をどう捉えたのか、
どのように受け止めたのか、

また

頭の中で考えている事柄、計画、予定、
心の中に抱えている想い、気持ち、

そういったものを
その人が感じたままに
完全に知ることは出来ません。

けれど、
寄り添って、想像力を働かせて
その人の言葉を聴き取り
思いを馳せてみることは出来ます。

そして対話を重ねて
より その人のニュアンスに
近づくことは出来ます。

ひとの世界を完全に知ることは
出来ませんが
その世界を大切にしたいな、と
思います。
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【ラジオに二度呼んで頂きました】

（森川 美希）