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安全ブログ

2019.11.05

実践:かもしれない運転6カーブでの事故防止 《緑 一郎つぶやきシリーズVol.23》

緑 一郎のページへようこそ!

このページは、(株)イエス,アンドが提供する、安全運転への呟きアドバイスです。

ここでは、私の安全運転への“つぶやき”から、これは“ゲット”と思った

「とっておき情報」「これはいいね情報」を、あなたのポケットに入れていただき、

これから運転する時に、ポケットの中を思い出して、

交通事故からご自分やまわりの方々を守ることができれば、

それは私にも「最高の幸せ」という思いから、

“つぶやき”シリーズのページで呟くことにしました。


第23回は、『緑 一郎“つぶやき”シリーズ「実践:かもしれない運転6カーブでの
事故防止」』
は、大きな自動車を運転する人は、もちろん、普通車だけ運転する人にも、
知っておいてほしい大きな自動車の車両特性、注意点を呟きます。

○ 大型トレーラーのカーブでの事故防止

・・今回遭遇したのは、運転席(トラクター)と荷台(トレーラー)部分に
分かれている大型トレーラーが、鋼材を積載したまま横転した事故です。
・・この事故発生は早朝で、交通量が少ない時間でした。
・・鋼材を積載した大型トレーラーの横転事故は、現場で見ると圧倒される
凄さです。この事故は、大型トレーラーの単独事故で、他に関係車両等は
ありませんでした。
・・まず、運転していたドライバーさんは、残念ながらほぼ即死に近い状態
だったそうです。

・・なぜ大型トレーラーが横転したのか、周囲の状況を見てみました。
・・大型トレーラーが進行して来た道路を、進行して来た方向から見ると、
途中から下り坂になっており、さらにその先は左への下りカーブとなって
いました。
・・大型トレーラーは、左への下りカーブの終わりに近いところで横転して、
トレーラーもトラクターも、タイヤが上を向いた状態になっていました。

・・今回の事故が、どのようにして発生したのか、大型トレーラーや周辺
道路の状況から考えられるのは、大型トレーラーが下り坂に入る時に、
その先の道路もさらに下りで、左にカーブしているにもかかわらず、
スピードを落とさないまま下り坂に進入し、道路の形状に沿ってハンドルを
切っていったところ、当時大型トレーラーが出していたスピードと、
カーブにより発生した遠心力により、道路形状に沿って走行することに
車両が耐え切れなくなり、大型トレーラーは左後輪から浮き上がり、続いて
左前輪も浮き上がって、大型トレーラーはカーブの外側へ引っ張られる
ように横転、この時、連結している運転席も重量のあるトレーラー部分に
引っ張られて半回転して、路面に叩きつけられるように横転し、乗っていた
運転手は運転席の中で、逆さになった運転席と一緒に路面に叩きつけられ、
全身打撲で死亡するに至ったものと考えられます。

ここで、遠心力について調べてみました。
遠心力とは、「新小辞林(三省堂編集所【編】)」によると、
「円運動をする物体に働く外方へ飛び出そうとする力。」とあります。

物理学的には、遠心力

(質量m【㎏】、速度ν【m/s】、半径r【m】)

これを分かりやすく説明すると、
 速度が2倍になると遠心力は4倍、速度が3倍になると遠心力は9倍に
なる。
・ 重量が2倍になると、遠心力も2倍になる。
・ カーブの半径が1/2になると、遠心力は2倍になる。
他にも、
・ 重心が高いと、倒れやすくなる。

これは、重量物を積むトレーラーは、カーブで速度を出すと、
・ 加速した速度の2乗になって遠心力が働く。
・ トレーラーの重量が重くなると、遠心力も大きくなる。
・ カーブの半径が小さくなるほど、遠心力は大きくなる。
ということです。

さらに貨物自動車は、
・ 重心が高いと、倒れやすくなります。

またトレーラーは、「急ブレーキ」を踏むと、
・ トレーラースイング現象
・・タイヤがロックして、トレーラー部分が左右に揺れること。
・ ジャックナイフ現象
・・トラクター、トレーラーともタイヤがロックされて、トラクター部分と
トレーラー部分が引っ付いてしまうこと。
・ プラウアウト現象
・・トラクター、トレーラーとも真直ぐなままタイヤがロックされて、
ハンドル・ブレーキ操作がきかず、直進してしまうこと。
(カーブで曲がれず直進してしまう。)
などの現象があります。



それでは、大型トレーラー運転時の注意事項です。
・ スタートはゆっくり、走り出したら前車との間に、急ブレーキを踏まな
くてよい車間距離を確保しましょう。
・ トレーラーは、車幅が広いので、道路左右の障害物等に注意して、
脇見運転をしないようにしましょう。
・ 下り坂は、加速しやすいので、速度を落として入りましょう。
・ カーブは、入る前に速度を落としゆっくりです。
・・普通車は、運転席でカーブの遠心力を感じますが、トレーラーの遠心力は、
運転席で感じにくいことを知っておきましょう。
・ 積荷は何か、重心の位置は高いか低いかチェックしましょう。
・ 荷物を積んだときは、停止距離が長くなります。特に、雨や雪の路面は
いっそう停止距離が長くなります。
・ 大型トレーラーの横転事故は、同じ下りカーブで繰り返し発生しています。
・・危険マップなどで周知しましょう。

では、第23回はこのへんで、次回をお楽しみに        (緑 一郎)

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