2021.04.13 組織マネジメント
「落ちたポテトはすぐに拾え」のたった一言で日本一を達成したマネジメントの裏話①
「私の店舗の床は日本一綺麗だと自信をもって言えます。
ポテトが落ちてないからです。それが日本一の秘訣だと思います。」
前職のマクドナルドで新店オープンから一年で業績日本一を達成し、
アジアオセアニア地域の最優秀アワードを受賞した時のこと。
シンガポールで開かれた表彰式で「日本一達成の秘訣はなんですか?」
そのインタビューに対して、僕はこう答えた。
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「こんな状況で店舗運営していけるんですか?」
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そもそもマクドナルドは365日24時間営業。
社員は私を含めて3名体制で約60名ほどのアルバイトスタッフを採用、
人材育成しながら運営するピープルビジネス。
そこが最大の醍醐味であるが難しさでもある。
新店オープンとなれば、まず新規スタッフの採用、
人材育成が肝になるのは言うまでもない。
さらに今回の新店は海外から新しいドライブスルーの
システムが導入された新モデルの店舗。
「あれもこれも考えること、やるべきことが多すぎます。
しかも新人スタッフばかり。
こんな状況で店舗運営していけるんですか?」
ある社員が不安を漏らしてきた。
全てのスタッフが右も左もわからないまま、
地域のお客様に最高のおもてなしを提供するための
店舗作りがスタートした。
この時の経験が弊社のマネジメント理論の原点になっている。
ぜひ最後まで読み進めて欲しい。
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「成果をつくる一点集中の考え方」
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新店オープン3ヶ月前から準備は始まった。
まずは新規スタッフの採用だけに集中した。
スタッフが最低50名は在籍している状況にないと
24時間営業どころの話ではない。
人の採用。
その一点に集中した。
徹底的にやれることをやった結果、
予想を上回る採用に成功し、65名の精鋭たちが揃った。
準備は万端。
とはいえ、ここからがスタート。
人数が揃ったとはいえ、もちろん9割がマクドナルド未経験者だ。
マクドナルドでのアルバイト経験がある人は恐らく分かる思うが、
とにかく最初は覚えることがとにかく多い。
マクドナルドの教育プログラムは優秀ではあるが、
新人スタッフが一定のスキルを身につけるまでのハードルは高い。
もうここは経験を積み重ねていくしかないのだが、
多くの新店オープンでは
採用スタッフが「スキルを身につける川」を渡れずに退職していくのだ。
店舗全体にシンプルなメッセージが必要だと感じた僕は、
考えに考えた結果、最初の2ヶ月間、
スタッフ全員にたった1つのことだけを求めた。
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次回、
「落ちたポテトはすぐに拾え」
「凡事徹底に勝るものなし」
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お楽しみに!
(宮城啓介)